あなたが過労で倒れてしまう前に

こんにちは田島麻衣子です。慣れない一ヶ月児の育児で右往左往する日々を送っています。頂いたご質問、一つ一つお返事していけたらと思います。

今日は、休みなく仕事を続けて体調を崩してしまったにもかかわらず、役員を打診され迷っているという男性の方からのご質問について考えてみたいと思います。 組織内部で役割分担ができておらず、できそうな人間に仕事が無制限にふられているという状況は、非常に理解できます。社会人ならば誰でも心当たりがあるも のではないでしょうか。

本題に入る前に、まずは、私の体験からお話させて下さい。

昨年、私はアフリカのとある紛争国への 単身赴任を打診されました。国際的なテロ組織が活動を拡大しており、支援機関側も定期的に死傷者を出しているような場所です。最大のリスクは自分の命だと 思いました。でも悩んだ挙げ句、行く事を決めました。なぜなら、それは仕事ですから。

しかしなんとなく腑に落ちない時、ある人から一通の メールが入りました。「自分の命を本当にかけるべき対象を考えろ」彼は、命をかけるな、とは言いませんでした。そうではなく、それが何かを明確にしろ、と 言ったのです。メールを受け取った数日後、赴任を予定していた街で自爆テロが複数回起こりました。犠牲者数は100名を超えました。自分の命をかけるべきものは何か、このメッセージが痛いほど心に沁みた瞬間です。

沢山の命が失われるニュースを血眼で追う中で、今度は新しい命が自分の体内に宿っている事が分かって、仰天しました。でも、もう迷う事はありませんでした。私は子供を選びました。

「自分の命をかけるべき対象は何か」これは一人一人に与えられた命題だと思います。一生懸命生きていればその対象に必ず出会うはずですし、そうすれば心が自然 と教えてくれるはずです。そう思えないならば、「誰かに言われたから」「そうしなければならないから」という理由で、自分を蝕むまで追い込んではいけませ ん。なぜなら私達には、自分の命を自分が選んだ対象に注ぎ込めるように、自分の命を大事にする責任があるからです。

今のお仕事に自分の全 てをかける自然な感覚がわいていない限り、私のアドバイスは以下の通りです。即ち、自分を傷つけることなく現状を維持する方法を考えることです。部署の責 任者を巻き込み、能力に見合った役割分担を共有する。チームで人員補充やOJTなど改善計画を建てる。一人で潰れてしまうのではなく、同じ境遇にある人々 を巻き込みましょう。共に批判ではなく、「提案」の声を上げることだと思います。それでも上手くいかない場合は転職も視野に入れてよいはずです。やはり大切にしなければいけないのは、自分自身です。

そして何よりも大切なのは、質問者様は何に自分の大切な命を注ぎたいのか、という事だと思います。そこに忠実にありたいと思います。難しい問ですが、考え続けることにこそ意味がある、そんなふうに思ってやまない今日この頃です。