英語の発音を良くする提案

英語の発音を良くしたいと考える人へのアドバイスは、以下の2点。まず現在英語をカタカナ表記で理解している場合は、カタカナを自分の頭の中から消去すること。そして量が質を凌駕するので、発音を良くしたいと思ったら、とにかく意識的に繰り返して練習することです。自分の経験上、英語の教科書や辞書に出てくる発音記号が役に立ったことは一度もなかった。だからこれは、無視してしまって全く構わないと思います。

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私自身、外国語を話していて発音ほど厄介なものはない、とよく思います。初対面の人間に対しては、名刺交換や自己紹介するまでもなく、数分の会話だけで相手の出身国や育った場所などの推測が大体立ってしまう。現在、相手の顔を見ずに英語の発音のみで、私が大体相手の出身国の予測が立つ国は、日本をはじめとして、韓国、中国、タイ、インド、北欧、ドイツ、フランス、イギリス、アメリカ、オーストラリア等の国々。かなりの確率で、相手が過去の人生で集中的にその言語を吸収した地域がわかってしまう。私も相手にとっては決して例外でないと思います。その人が発する言葉の持つ音のみで、その人の背景の一部が瞬時に伺い知れてしまう可能性。ある人は、人の話し方は社会階層を表すと言った。日本という国から離れ一人になった時、やはり発音は、軽視できないと思います。

 

以前のブログに、「個人」としての能力や魅力で勝負しなければならない場合や、自分が相手からひたすら情報が欲しい場合、言葉の流れがコミュニケーションを阻まない程度にスタンダードで流暢である必要はある(「ネイティブ並みの発音は必要か」)と書きました。この場合どうしたら、言葉の流れをスタンダードに流暢にすることができるでしょうか。幼少期を過ぎても決して遅くはない、発音向上のための幾つかの提案です。

 

まず、カタカナを頭の中から排除すること。もともとヨーロッパの言葉である英語を、日本語の50音図に置き換えようという試みこそ無理があるもの。英語をカタカナに当てはめて知覚していると、いつまで立っても相手の言っていることも理解できず、自分の言わんとしていることも通じないと思います。英語を無理に日本語の音に変換しようとせずに、英語の音をそのまま音として吸収しようと試みること。英会話上達の鍵の部分でも述べましたが、赤ちゃんが自然に言葉を吸収する過程がヒントだと思います。日本語と英語はあまりに異なる言語なので、日本人が英語を学ぶには、日本語を一度忘れ自分の頭を真白の状態に近づけた方が結果的に近道だと思います。

 

そして、何度も繰り返して声に出し練習すること。これには、単純に知力よりも忍耐力の方が必要。はじめは単調でいやになるかもしれませんが、何度も声に出して練習することで、文章自体も暗記できる効果を期待できるかもしれません。ネイティブと同等にはならなくても、相手が苦なく理解できるスタンダードの範囲には必ず近づける。生まれ持った才能ではなくて、ここでは根気強さが鍵です。確かにRやLの発音は日本語と異なりますが、これに集中しすぎると逆に不自然な流れになる。やはり全体として自然な音を自分の中に出来る限りコピーするよう努力した方がいいと思います。

 

逆に、英語の辞書に出てくる発音記号は全く無視してしまって構わない。これが役に立ったことは、私の経験上、一度もありませんでした。また練習する過程を決して恥ずかしいとは思わないこと。日本で、これを恥ずかしがる傾向を何度も目にしましたが、国外に出てしまえば頼るべきは自分一人。貴重な時間を無駄にしないためにも、向上の努力は自信をもって続けて正解、と思います。